1984年北村想は『十一人の少年』で第28回岸田國士戯曲賞を受賞。
曰く「足の裏のご飯粒と一緒。もらっても食えない。」
山の上ホテルで行われた授賞式当日は大雪。名古屋からの受賞者一行は大遅刻。着いた時は既に式は開会。別役実の祝辞中に、食事にがっつく有り様。初めて食するマリネが酸っぱいので、刺し身が腐ってると言い出す始末。後見役のKは選考委員の田中千禾夫本人を目前に、こんなチビとは知らなかったと暴言。このことと関係あるかどうかは不明なるも、以後中部圏からの受賞者は、2006年の佃典彦を待つこととなる。
'85年、北村は流山児事務所に『蒼い彗星の一夜』(演出=竹内銃一郎) を提供。当初予定していた書下ろしの『けんかエレジー』が著作権者から上演不許可になったため、'81年の第2次演劇団旗揚げに書いた戯曲を改訂。当時は珍しかったプロデュース公演だった。木場勝巳/美加里/有薗芳記らが出演。藤田は音響を担当。