■ プロジェクト・ナビ/発足

 1986年6月にプロジェクト・ナビ (主宰=北村想) が発足。劇団の枠を越えた演劇制作を指向し、有限会社となる。アクターズオウジという役者集団も同時に発足し、ナビとの有機的展開を目指す。

  同年『想稿 銀河鉄道の夜』を上演。劇団青い鳥から芹川藍が客演。
  '87年に『DUCK SOAP』(鈴蘭南座)、'88年に『雪をわたって…』(名古屋市芸術創造センター)『DUCK SOAP 2』(白川公園)、審判』(作=佃典彦/鶴舞公園野球場) を上演。
 
'90に『屋上のひと』(名古屋市芸術創造センター)、『虎★ハリマオ』(白川公園) などを上演した。

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■ ナビロフト/開設

 1993年1月に、プロジェクト・ナビは、稽古場・事務所を名古屋市天白区に移す。 藤田は電気工事の腕前を活かして、水銀+ナトリウム灯を取付けた。翌'94年からは劇場としても使用されるようになり、名称をナビロフトとする。客席数は100程。貸し劇場としても使われ、少年ボーイズ/ジャブジャブサーキットなども公演を行った。
 開設と前後して藤田は退き、ノノヤママナコが引継ぐ。

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■ 細川ひろめ来る

 1993年に音響スタッフ志望で来たのが、細川洋子さん。岐阜県出身。細川の名と違う立派な体格から、細川ひろめと命名。同年12月の『屋上のひと』(再演) から、音響スタッフとして参加。実家の家業の廃業などにもめげず、宇宙の膨張を体現。avecビーズ所属。

■ マナコプロジェクト設立

 '95年6月にノノヤママナコはプランナーとして独立するため、ナビを退団し、マナコプロジェクトを設立。細川が加入。当初は音響スタッフのみだっが、統合的なスタッフワークの確率を目指し、現在は作曲・振付・衣装の田村英子・舞台監督など9名が所属。'00年には堀場眼助が音響スタッフで加入。岐阜県出身。

 ノノヤマは、劇団21世紀FOX/劇団うりんこなどで音響・作曲の仕事を広げる。'97年に戸川純ひとり芝居
マリィヴォロン(演出=北村想) の音響プランを担当。 '06年名古屋市芸術創造賞受賞。

■ プロジェクト・ナビ/解散

 2003年5月にナビロフトで『青いインクとトランクと』を上演。
この公演をもって、プロジェクトナビは解散。17年間の活動に終止符を打つ。
 北村は「劇団はいつかはけりをつけないと疲弊する。50歳になり劇団に縛られずフリーに書きたいと思うようになった」とコメント。ナビロフトは現在も存続。

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● 関連サイト:ナビロフト ホームページ

※参考文献 : 『劇談』 扇田昭彦 (小学館 2001)

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