『竹田の子守唄 ─名曲に隠された真実』(CDブック) |
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在所には「郷里」とか「田舎」といった意味があるが、京都では別の意味がある。「被差別部落」である。差別を喧伝する歌であれば、そういう事が起こるのも頷ける。だがそうではない。部落生まれの歌であるというだけで、前出の措置が取られたのである。 |
赤い鳥『竹田の子守唄』 |
日本の歌シリーズ・第8集 |
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夏の日も冬の日もこの労苦は続く。子供を背負ったまま、水汲み、雑巾掛け、風呂炊きもせねばならぬ。その辛さは尋常ではなかったであろう。怨嗟や悲憤や望郷の念を歌にし、鉾先は時に背負う子や親方に向けられた。日本の子守歌に暗い色調のものが多いのはそのためである。『五木の子守唄』(熊本) もその典型である |
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(aip 18号より・2011年12月)